先日、劇団四季のミュージカルCATS(キャッツ)を観てきました!(とっても素晴らしかった!)
└ キャッツ 劇団四季の東京公演を観てきた感想♡(アクセス・座席・キャスト・公演時間など)
劇団四季の公演を見る前に、キャッツのDVD と 原作本(写真右)で予習をしていったのですが、さらに原作の理解を深める解説本も購入してみました♪
写真右が原作、写真左が解説本です。
猫たちの舞踏会 エリオットとミュージカル「キャッツ」 (角川ソフィア文庫)
キャッツの原作本とは?
劇団四季のミュージカル「キャッツ」の原作は、イギリスの詩人T.S.エリオットの詩集「Old Possum’s Book of Practial Cats(ポッサムおじさんの猫とつき合う法 )」。
第二次世界大戦後の1948年にノーベル文学賞を受賞した人で、とても難しい詩を書く詩人として有名な方なのだそう。
キャッツの原作となった「Old Possum’s Book of Practial Cats(ポッサムおじさんの猫とつき合う法 )」は、エリオットが勤めていた出版社の社員の子どもたちが読むために書かれたもので、1939年に出版されましたが、当時はそれほど注目されなかったようです。
解説の中でも「ノンセンスヴァース(戯れ歌集)」などと書かれていて、エリオットの作品の中では異色のものだったそう。
原作は子供向けの詩集で、15篇の猫の物語がそれぞれ単独で描かれています。全体のストーリーなども特になく、さらっと楽しく読めてしまう一冊です。
↓ いたずら猫ラム・タム・タガーが編み物をしているおばあさんに突っ込んでいく様子(笑)
ミュージカルの中でも再現されています。
キャッツの原作とミュージカルの違い
劇団四季のミュージカルの中では、原作の15篇のうちの「8.ベキニーズ一家とボリクル一家の仁義なき戦い」「15.門番猫モーガン氏の自己紹介」は入っていません。
そして、ミュージカルの代名詞とも言える「メモリー」を歌う「娼婦猫 グリザベラ」は、実は原作には登場していないのです。
元々は子どもたちに楽しんでもらうための詩集だったためか、悲劇的な要素のあるグリザベラの存在は消されてしまったのですね。
グリザベラのことが書かれていた未完の詩をミュージカル作成時にロイド・ウェバーが受け取り、娼婦猫グリザベラを登場させ、新たに性格づけしたデュトロノミーやバストファージョーンズ、そして原作には存在しないシラバブやヴィクトリアなどの少女猫たちを登場させ・・・
祈りと救済と再生の物語を作り上げたというわけです。
キャッツの魅力
最初に キャッツのDVD を観て、原作本 を読んだときに感動したのが、原作本の「あとがき」でした。
キャッツの演出をされた浅利慶太さんが、ミュージカル「キャッツ」の人気の秘密について語ったこの言葉です。
『猫の姿を借りて、人間のだれもが輝いている瞬間を切り取ることだ』
この作品が観客に「心の深いところで、愛のメッセージとして伝わった」
まさにそう!愛が伝わってきた!!そう思いました。
解説本でさらに理解を深める
劇団四季のキャッツの公演が素晴らしかったので、感動冷めやらぬうちに、さらに理解を深めておきたいと思い、解説本「猫たちの舞踏会 エリオットとミュージカル「キャッツ」」も購入して、読み進めているところです。
原作本の翻訳をされた池田雅之さんが、エリオットの原作のノンセンスヴァース(戯れ歌集)の世界と、ミュージカルのドラマの世界を行ったり来たりしながら、ミュージカル「キャッツ」の魅力と謎について語っている作品です。
こちらの方は内容がぎゅぎゅっと詰まってボリュームがあるので、ゆっくりじっくり読んでいこうと思います。