被災状況の撮影ポイント

今回の台風19号では、暴風雨が収まってからも河川の氾濫などで被害が広がっています。強い風の影響で家屋が損壊したり、浸水をしてしまったり・・・

台風によって自宅が被災してしまったら、片付けなどどこから手を付けていいかわからず途方に暮れてしまうかもしれませんが、まずは、目の前のものに手を付ける前に「家の被災状況を写真撮影して残しておく」ということを一番最初にするのが大事。

これは、後日、被災者が受けられる各種支援金を受け取る手続きをするために市町村から「り災証明書」を発行してもらうときに必要な資料(証拠)になります。片付けに手を付ける前に、まずは写真として記録しておく、ということを覚えておきましょう。

被災者が受けられる各種支援金

台風や洪水、地震などの自然災害によって被災してしまった場合、「被災者生活再建支援法」などにより被災者には支援金が支給されます。

基礎支援金

全壊100万円
大規模半壊50万円

加算支援金

建設・購入200万円
修復100万円
賃借50万円

支援を受ける手続きの流れ

撮影しておいた写真を「り災証明申込書」に添えて市町村に提出後、担当者により現地調査が行われ、その結果「り災証明書」が発行されると支援を受けることができます。

罹災証明書 : 防災情報のページ – 内閣府

被災直後の状況写真は、申込みをするときに大切な資料となるので、後から状況を確認しやすようポイントをおさえて記録しておきましょう。

被災差写真を撮影するポイント

以下は、ウェザーニュースの記事で紹介されていた「被災写真を撮るポイント」です。浸水などの水害にあった家屋の一例となっています。

(1)建物の全景を撮る
▼遠景で建物の4面を撮影します

(2)浸水した深さを撮る
▼メジャーを使って水が浸かった深さを測定
▼測定場所がわかるように遠景を撮影
▼メジャーの目盛りがわかるように近景も撮影

(3)被害箇所を撮る
▼被害箇所ごとに遠景と近景の2枚セットで撮る(被害箇所がわかるように指を差して撮るとよい)
▼主な被害箇所は、外壁/屋根・基礎・内壁・天井・床・ドア・ふすま・窓・キッチン・浴室・トイレなど

引用元:ウェザーニュース

全景から細かいポイントまで、わかりやすいようにしっかり撮影しておくことで手続きがスムーズに進むと思います。すべての箇所を遠近、角度を変えて、複数枚撮影しておくといいですね。

保険金を請求するときにも必要になります

「被災者生活再建支援制度」の支援金を受け取る手続き以外にも、火災保険や地震保険などの保険金を請求する際に「り災証明書」が必要になります。

自然災害などで家屋などに被害があった場合は、まずは片付けをする前に被害状況を撮影!と覚えておくといいですね。

雑損控除で税金の負担を軽減

台風などによる「風水害など自然現象の異変による災害」があった場合、税金の負担を減らしてもらうことができる雑損控除(ざっそんこうじょ)を受けることもできます。

自己申告制になりますが。被害の額(撤去や修理費用)の明細があれば、確定申告で手続きができます。詳しくは、以下のサイトをご参考に。

No.1110 災害や盗難などで資産に損害を受けたとき(雑損控除) – 国税庁